蓮室 あきら

1970年生まれ。大阪市在住。既婚。本来は、テキトー男。ジャーナリスト・コラムニスト。様々な場面から得た、新たな発見、癒された事、穏やかな気持ちを、日記にしています。【この名前でも、実名の漢字でも、執筆・掲載した事はありません。(プライベート日記です)】

高校生の時の、厨房でのアルバイト

高校生の時、様々なアルバイトをしました。

その内の一つが、焼き肉店の厨房での仕事でした。

ウェイターやウェイトレスさんが、お客さんのテーブルから下げたお皿を次から次にたくさん厨房の窓口の棚に持ってきます。

それを、まず水が入ったシンクに入れて、次に洗剤の泡と水が入ったシンクに移してスポンジで洗い、さらにすすぐための水が入ったシンクに移します。不思議な事に、あまり汚れていないお皿よりも、タレとか肉の脂で凄く汚れたお皿を洗う事の方が、とてもやりがいを感じました。

もう一つやらなければならない事は、厨房に置かれて来るお客さんの注文伝票を、それぞれの調理や盛り付け担当の人全てに対して読み上げます。「野菜サラダ1丁!カルビ1丁!」等と、大きな声で叫ぶように発しなければなりません。

私は、当時60歳くらいの女性から、「もっと大きな声で!」とか「お皿たまってるよ!早くしなさい!」とか、あれやこれやと叱られます。ですが、なぜかやりがいがあるのです。

半年くらいそこで働いて、学期末か何かでいよいよ辞めなければならない日が決まりました。最終日まで後2~3日のところで、その女性は私が辞める日を勘違いしてその当日だと思ったらしく、ある言葉を下さいました。「あんた、本当によく頑張ったね。ずっと偉いわと思ってたよ」と。でも私は、「いや、○○さん、僕が辞めるのは今日じゃないですよ」と返事しました。するとその女性は、「しまった、褒めてしまった」という様な表情を出しました。私は、「○○さんは、僕の事をそんな風に思いながら日々叱って教育してくれていたのか」と気付き、とても嬉しく思いました。

あれからもう35年くらい経ちますが、今でもたまにその嬉しい気持ちを思い出します。今、元気にしていらっしゃるかな?もしもこのブログを見てくれたら嬉しいな。私は今、そんな風に想いながらこれを書かせていただきました。